○長生郡市広域市町村圏組合公立長生病院事務決裁規程
平成23年4月1日
病院事業管理規程第6号
(目的)
第1条 この規程は、病院事業管理者(以下「管理者」という。)の権限に属する事務の決裁に関し必要な事項を定めることにより、事務の能率的かつ円滑な処理を図るとともに、事務処理に対する責任の所在を明らかにすることを目的とする。
(1) 決裁 管理者又は管理者の権限を委任された者及び専決権限を有する者(以下「決裁権者」という。)が、管理者の権限に属する事務の処理につき、管理者の名の下に最終的に意思決定することをいう。
(2) 専決 決裁責任者が管理者の権限に属する事務のうち、あらかじめ定められた範囲内のものにつき、常時、管理者に代わつて決裁することをいう。
(3) 代決 決裁権者が不在の場合のときあらかじめ認められた範囲内で、一時的にその者に代わつて決裁することをいう。
(4) 不在 決裁責任者の出張、休暇又はその他の理由により、一時的に決裁ができない状態にあることをいう。
(5) 審査 決裁を受ける事項について調査検討し、判定することをいう。
(6) 起案 決裁を受ける事項について、決裁を得るための原案を作成することをいう。
(7) 合議 決裁を受ける事項について、関係部課(科)の所掌する事務との整合性を図るため協議、調整し、関係部課(科)の同意を求めることをいう。
(8) 部長等 診療部長、診療技術部長、看護部長及び事務部長をいう。
(9) 次長等 事務部次長及び副看護部長をいう。
(10) 課長等 課長、医長(診療部各科主任部長及び部長を含む)、科長、看護師長、室長及びセンター長をいう。
(11) 補佐等 課長補佐、科長補佐及び副看護師長をいう。
(12) 係長等 係長、主任をいう。
(責任の明確化)
第3条 決裁事項に関し、決裁者は決裁について、審査者は審査について、起案者は起案についてそれぞれ責任を負うものとする。
(決裁の手続き)
第4条 決裁は、原則として、決裁を受けようとする事項を担当する者が起案を行い、起案者の上位にある者から順次審査を行つた後、その決裁を受けるべき事項に係る事務を主管する直属の上司の意思決定を受けるものとする。
2 前項の場合において、決裁を受けるべき事項が他の部又は課の事務に関係すると認められるものにあつては、関係部課(科)に合議しなければならない。
3 決裁を受けようとする場合において、起案者及び審査者の順位は、当該事務の決裁者の順位に応じ、次の表に定めるとおりとする。
決裁者 | 審査者 | 起案者 |
病院事業管理者 | 副院長、部長等、次長等、課長等及び補佐等 | 課長等、補佐等又は係長等 |
部長等 | 課長等及び補佐等又は係長等 | 係長等、主事又は技師 |
課長等 | 補佐等及び係長等 | 係長等、主事又は技師 |
(管理者の決裁事項及び専決事項)
第5条 管理者の決裁を受けなければならない事項及び専決することができる事項は、別表のとおりとする。
(専決事項の委譲)
第6条 専決下言を有する者は、必要があると認めるときは、管理者の承認を得て、その専決事項の一部をその直近下位の職にある者に専決させることができる。
(上司の指揮を要する専決事項)
第7条 この規程において専決を認められた場合であつても、次の各号の一に該当する事項については、その処理にあたつて上司の指揮を受けなければならない。
(1) 病院事業の管理及び運営に関する基本的な方針に重大な影響を及ぼすおそれのある事項
(2) 重要又は異例に属する事項
(3) 新規の事項又は先例となる事項
(4) 規定の解釈上疑義のある事項
(5) 紛議論争又は将来その原因になると認められる事項
(6) 将来において公立長生病院の義務負担が生ずると認められる事項
(7) その他特に管理者又は上司の決裁が必要と認められる事項
(代決者の制限)
第8条 決裁者が不在の場合において、当該決裁事項の代決者の順位は、当該事務の決裁者の順位に応じ、次の各号に定めるとおりとする。
(1) 管理者の決裁を受ける事項については、副院長がその事務を代決する。
(2) 部長等の専決を受ける事項については、主管課長等がその事務を代決する。
(3) 課長等の専決を受ける事項については、補佐等がその事務を代決する。
(4) 企業出納員の権限に属する事項については、企業出納員があらかじめ指定した上席の職員がその事務を代決する。
2 前項の規定により代決した者は、その代決した事項について必ず決裁者に報告しなければならない。
(代決の制限)
第9条 代決は、緊急に処理しなければならない事項を除いては、これを行うことができない。
2 代決は、重要な事項、異例な事項、新規な事項又はあらかじめ指示した事項については前条の規定にかかわらず、これを行うことができない。
(合議)
第10条 決裁を受けるべき事項のうち次の各号に掲げるものについては、関係部課(科)に合議しなければならない。
(1) 関係部課との協議又は調整を必要とするもの。
(2) 専門的、技術的事項に関して関係部課(科)の審査を必要とするもの。
2 担当課は、合議先の関係部課(科)から合議の内容について異議の申出を受けたときは、当該関係部課(科)と協議しなければならない。この場合において担当部課(科)は関係部課(科)と協議したにもかかわらず、なお協議が整わないときは、上司の指揮を受けなければならない。
(事前協議)
第11条 合議を必要とする事項については、担当部課(科)は起案前に関係部課と十分協議を行うものとする。
(類推による専決)
第12条 この規程に定めのない事項で、その内容が軽易かつ専決事項に準ずると類推されるものは、あらかじめ承認を得て専決することができる。
(補則)
第13条 この規程に定めるもののほか、事務の決裁については、事務局事務決裁規程(平成8年長生郡市広域市町村圏組合訓令第5号)の規定の例による。
附則
この規程は、平成23年4月1日から施行する。
附則(平成26年4月1日病管規程第6号)
この規程は、平成26年4月1日から施行する。
附則(平成28年4月1日病管規程第8号)
この規程は、平成28年4月1日から適用する。
附則(令和5年12月6日病管規程第8号)
この規程は、公布の日から施行する。ただし、改正後の長生郡市広域市町村圏組合公立長生病院事務決裁規程は令和5年12月1日から適用する。
別表(第5条)
1 一般的事項
事項 | 管理者 | 専決区分 | 備考 | |
部長等 | 課長等 | |||
1 病院事業の管理及び運営に関する基本的な方針の決定 | ○ | 事務部長及び総務課長合議 | ||
2 議会に関すること。 | ○ | 議案については長生郡市広域市町村圏組合管理者 | ||
3 病院事業管理規程の制定及び改廃 | ○ | |||
4 公示、通達等 | 重要 | 軽易 | ||
5 申請、届出、報告、照会、回答、証明、通知等 | 重要 | 軽易 | 定例的かつ軽易 | |
6 審査請求、訴訟等の争訟並びに和解、あっせん、調停及び仲裁 | ○ | |||
7 損失補償及び損害賠償に関すること。 | ○ | |||
8 請願、陳情及び要望の回答 | 重要 | 軽易 | 予算措置がされているものを除き事務部長及び総務課長合議 | |
9 表彰及び儀式に関すること。 | ○ | |||
10 式典その他の行事の決定 | 重要 | 軽易 | 定例的かつ軽易 | 事務部長及び総務課長合議 |
11 診療録等の診療情報の開示に関すること。 | ○ | 事務部長及び総務課長合議 | ||
12 公文書の公開及び個人情報の開示等(前項の規定に該当する場合を除く。) | ○ |
2 人事に関する共通事項
事項 | 管理者 | 専決区分 | 備考 | |
部長等 | 課長等 | |||
1 出張に関すること。 | 副院長及び部長等 | 次長等並びに課長等 | 所属職員 | |
2 勤務時間の割振り及び週休日の指定 | 副院長及び部長等 | 次長等並びに課長等 | 所属職員 | |
3 週休日の振替え及び代休日の指定 | 副院長及び部長等 | 次長等並びに課長等 | 所属職員 | |
4 時間外勤務及び休日勤務の命令並びに管理職員特別勤務命令 | 副院長及び部長等 | 次長等並びに課長等 | 所属職員 | |
5 休暇(介護休暇を除く。)、遅刻、早退等の承認又は欠勤届の受理 | 副院長及び部長等 | 次長等並びに課長等 | 所属職員 | 7日未満 |
○ | 7日以上 事務部長及び総務課長合議 | |||
6 育児休業、部分休業及び介護休暇の承認 | ○ | 事務部長及び総務課長合議 |
3 診療技術部薬剤科の所管事項
事項 | 管理者 | 部長 | 科長 | 備考 |
1 麻薬の管理に関すること。 | ○ | |||
2 棚卸経理に係る医薬品の使用に関すること。 | ○ |
4 事務部の所管事項
(1) 人事に関する事項
事項 | 管理者 | 事務部長 | 課長 | 備考 |
1 職員の定数に関すること。 | ○ | |||
2 職員の任免、分限及び懲戒に関すること。 | ○ | 分限(休職を除く)及び懲戒については長生郡市広域市町村圏組合管理者 | ||
3 職務に専念する義務の免除及び営利企業等従事の許可に関すること。 | ○ | |||
4 労働組合との協約及び協定に関すること。 | ○ | |||
5 専従休職の許可 | ○ | |||
6 被服の貸与に関すること | ○ | |||
7 医師住宅等の使用許可に関すること。 | ○ |
(2) 予算経理に関する事項
事項 | 管理者 | 事務部長 | 課長 | 備考 | |
1 予算の原案及び予算に関する説明書の作成に関すること。 | ○ | ||||
2 決算の調製職員に関すること。 | ○ | ||||
3 財政計画の作成 | ○ | ||||
4 予算執行計画の決定 | ○ | ||||
5 予算の執行管理 | 重要 | 軽易 | |||
6 予算の流用の決定 | ○ | ||||
7 予備費の充当の決定 | ○ | ||||
8 継続費等予算繰越しの決定 | ○ | ||||
9 金融機関に関すること | ○ | ||||
10 企業債及び一時借入金の申請 | ○ | ||||
11 補助金等の交付申請 | ○ | ||||
12 収入の調定、請求及び収納 | ○ | ||||
13 収入の減免措置 | 減免基準が明確でないもの又は異例なもの | 減免基準が明確なもの又は裁量の余地のないもの | |||
14 不納欠損処分に関すること。 | ○ | ||||
15 予算に定められた範囲内での支出負担行為(支出伺等)の決定(金額は、当該支出伺の合計金額を1件とする。)。ただし、次に掲げるものを除く。 | 300万円以上 | 300万円未満 | 100万円未満 | ||
(12) | (1) 給料、手当及び法定福利費 | ○ | |||
(2) 報酬、賃金、退職給与金及び報償費 | ○ | ||||
(3) 旅費 | 出張命令の決定区分による。 | ||||
(4) 医療機器及び備品の購入修理等 | 500万円以上 | 500万円未満 | 100万円未満 | ||
(5) 医薬品の購入 | ○ | ||||
(6) 診療材料の購入 | 300万円以上 | 300万円未満 | 100万円未満 | ||
(7) 給食材料の購入 | 300万円以上 | 300万円未満 | 100万円未満 | ||
(8) 工事及び工事に関する委託の施行及びこれらに係る契約 | 500万円以上 | 500万円未満 | 100万円未満 | ||
(9) 業務委託契約 | 500万円以上 | 500万円未満 | 100万円未満 | ||
(10) 食糧費 | 3万円以上 | 3万円未満 | 1万円未満 | ||
(11) 交際費 | 20万円未満 | ||||
(12) 固定資産取得 | 500万円以上 | 500万円未満 | 200万円未満 | 不動産、棚卸資産等 | |
(13) 企業債元利金 | ○ | 償還金、借入金利息 | |||
(14) 公共料金(光熱水費、郵便料、電信電話料、NHK受信料等) | ○ | ||||
16 支出命令 | ○ | ||||
17 企業用資産の売却又は譲渡 | 5万円以上 | 5万円未満 | |||
18 行政財産の目的外使用 | 重要 | 軽易 | |||
19 不用品の決定及び処分 | 帳簿価格又は見積価格が300万円以上のもの | 帳簿価格又は見積価格が300万円未満のもの | 帳簿価格又は見積価格が100万円未満のもの |
備考 支出負担行為の決定に関する事項については、企業出納員、総務課長、総務課企画財政係長及び総務課会計係長に合議すること。